KEXPとは?

ライブミュージックに勝るものはありません。佐藤ゆうすけは青森県八戸市出身であり、八戸にある小さなジャズバー「ジュニア」のマスターが言っていたことを胸に刻んで生きてきました。たとえ二流・三流の音楽であっても、ライブミュージックであれば一流の音源に勝る。マスターはそう言っていました。もちろんそれがいつも正しいとは限りませんが、ライブミュージックが素晴らしいのは確かです。そして、結局イヤフォンを通して聴く場合においても、ライブを聴きたくなることもありますよね。そこで今回は、素晴らしいKEXPの魅力を紹介します。

KEXPはシアトルのラジオステーション!

KEXPは、アメリカ合衆国ワシントン州のシアトルを拠点にし、オルタナティブやインディーロックを中心にした音楽をフィーチャーした周波数90.3FMのラジオ局です。実際にラジオ放送されているだけでなく、 Youtubuチャンネルでアーティストのライブパフォーマンスを観る・聴くことができます。KEXPは、NPRとアフィリエーション関係にあります。


(Pitchfork2018年アルバム一位に最新作”Be The Cowboy”が選ばれたMitskiのライブ)

その創成は1971年にまで遡ります。ワシントン大学の学生であったJohn Kean(ジョン・キーン)、Cliff Noonan(クリフ・ヌーナン)、Victoria (“Tory”) Fiedler(ヴィクトリア・ “トーリー”・フィードラー)、Brent Wilcox (ブレント・ウィルコックス)の四人によってスタートしたKEXPは、1972年から2001年までKCMUという名前でした。そして現在の90.3FMという周波数になったのは1986年のようですね。シアトルはグランジシーンの根源地でしたが、佐藤は個人的にバンクーバーに留学していてシアトルに遊びに行ったので若干思い出があります。それで実際にシアトルでKEXPを訪れたとかそういうことはないんですが、留学中からKEXPのライヴショーを見ていた気がします。多分そのときは、KEXPがシアトルのラジオステーションだって知らなかったんですが。なんとなく不思議な縁です。

KEXPのライヴパフォーマンス(Live on KEXP)はどんな感じ?

 Youtubeでの音楽の楽しみ方は多様化してきており、その中でもライヴパフォーマンスをいかに楽しむかということが、リスナーの重要事項の一つになっています。そんな中で、 KEXPの特色としては、インディーロックのアーティストやオルタナティブのアーティストを中心に楽しめるライヴパフォーマンスであることが挙げられます。

そんなKEXPで人気の動画には、例えば下記のようにFlorence and the Machineのライブなども含まれています。。人気オルタナティブバンドのパフォーマンスもしっかり取り扱っているのは嬉しいものですが、単なる音源とはまた違ったオーガニックさを楽しめるのが、KEXPの魅力だと言えます。

KEXPのパフォーマンスはやはりバンド形態のアーティストが多いのですが、実際に楽しめる音楽はインディーロックの限りではありません。佐藤がKEXPでパフォーマンスを聴いて・観て好きになったアーティストには、アイスランドのGus Gusなども含まれます。

Gus Gusは佐藤が留学中の辛い時期にかなり聴いていた音楽であり、その前からシガー・ロスが好きだったこともあって、佐藤はいつの日か絶対にアイスランドに行くんだと思います。すごく客観的で奇妙な言い方ですが、ここまで縁を感じてしまうと、あとはタイミングの問題でしかないんですよね。

KEXPでアイスランドを掘り下げる!

まあということで、KEXPの最大の魅力とも言えるのは、アイスランドの音楽を掘り下げられるところだったりします。KEXPの再生リストには”Iceland Airwaves”や”Iceland”、”Icelandic Bands “というものがあり、この再生リストを垂れ流していればアイスランドの音楽の大枠を捉えることができます。ちなみに”Iceland Airwaves”はレイキャビクでレコーディングされるものであり、アイスランドのアーティスト以外もパフォーマンスを行っています。興味深いのは、日本のBo Ningenもレイキャビクでパフォーマンスを行っていることです。アイスランドで何やっとんねん。

“Iceland Airwaves”のKEXPライブは、アイスランドはレイキャビクのKEXホステルで行われているものです。KEXPはGus Gus以外にもアイスランドのアーティストを色々とフィーチャーしているので、KEXPを聴いているだけでアイスランドの雄大な大地を足の裏に感じ取れるようになれるかもしれません。シアトルのラジオステーションではありますが、なんならKEXPはアイスランドの音楽こそ掘り下げるためのツールというイメージが付いている人も、もしかしたら少なくないかもしれませんね。少なくとも僕は、アイスランドの音楽を掘り下げる目的を第一として、 KEXPを利用しています。

KEXPが紐解く音楽の重要性!

KEXPは素晴らしいライブパフォーマンスの機会を提供していますが、ライブの合間にアーティストに対して今日深い質問をしてくれるの見逃せません。そんなKEXPのジョン・リチャード氏による”Why Music Matters?”(なぜ音楽は重要か)という重要な質問とその答えのコンピレーション動画もアップロードされていました。

この質問に対し、ラッパーのキラー・マイクは「ロックンロールやジャズ、ヒップホップがなければ、異なる人種や異なる文化・場所の人々がここまで意義深い交流を果たすことはなかっただろう」と答えています。

とりあえず観るべきKEXPのライヴ6選!

そんなアーティストとの対話も含めて楽しめるKEXPですが、とりあえず素晴らしいライブパフォーマンスを観たいという人のためにKEXPらしいオーガニックでオーセンティックなパフォーマンスだと個人的に強く思うものを6つ紹介します。あえてアイスランドのアーティストは外している上に、有名どころで素晴らしいと思ったものも含めました!

IDLES

アンソニー・ファンターノが高い評価をつけた2018年のアルバム”Joy as an Act of Resistance”のパフォーマンス。パンクロックは不滅ですね。

Kikagaku Moyo(幾何学模様)

世界が注目する日本は東京のサイケデリック・バンド。このKEXPのライブパフォーマンスを観たら恋に落ちてしまう日本人も多いはず!

Grimes(グライムス)

Grimes a.k.a. クレア・バウチャーのDIY感が満載のライブパフォーマンスとなっています。インディ界から”Art Angels”によって大きな飛躍を遂げ、ポップスターとまで呼ばれる様になった彼女ですが、そんなGrimesの本質とも呼べるべきものがこのKEXPのライブには表れていると思います。インターネット世代である上にバンクーバーの学校で文化の多様性を目の当たりにして育ってきた彼女だからこそ作れる枠にとらわれない音楽。あくまでオルタナの中にポップを見出し、自身から実験性が失われることはないと言っているGrimesの本質的なライブは、何度観ても震えてしまうほどです。

Arctic Monkeys(アークティック・モンキーズ)

Arctic Monkeysからアレックス・ターナーがアコースティックギターを抱えサングラス&レザージャケットで登場。ロックスターな格好なのにパフォーマンスはスウィートな4枚目のアルバム”Suck It and See”の曲を軽やかに歌い上げている姿が、たまらなくセクシーですね。ストレートの男性をも虜にしてしまうでしょう。

CHVRCHES(チャーチーズ)

2018年の”Love Is Dead”は個人的にあまりしっくりこなかったのですが、代表曲4曲を演奏した2016年のこのライブを観ると、やはりなかなかのパワーハウスだなと思ってしまいます。

Khruangbin(クルアンビン)

このクルアンビンの2018年のパフォーマンスも実に素晴らしいものとなっています。そしてパフォーマンスだけでなく、普段は寡黙そうでなんならドラムへのやる気もあまり感じ取れない(ように見えるのにすごく上手い)ドラマーのドナルドの興味深い話も聞けるのが実に魅力的です。

 

 

ということで、とりあえずこの6選も含めてKEXPを楽しんでみてはいかがでしょうか?歴史とカルチャーへの深い理解があるシアトルのラジオステーションならではの、オーガニックなパフォーマンスは鳥肌ものばかりです!

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